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この記事を書いた人:健さん|元プロアスリート / 元納棺師 / 介護福祉士 / 睡眠栄養指導士 初級(一般社団法人睡眠栄養指導士協会 認定)|「人生健康第一」を伝えるブログメディア運営
親が認知症高齢者向けのグループホームへ入居したら、定期通院も施設の職員が病院へ連れて行ってくれるのでしょうか。「24時間職員がいる施設なのだから、病院も任せられるのでは」と考える一方で、見学時に「通院は原則ご家族でお願いします」と言われるケースもあります。仕事を休みにくい、遠方に住んでいる、親が一人では診察内容を理解しにくい家族にとって、通院付き添いは施設選びの重要な条件です。
私は元プロアスリートとして体と向き合い、納棺師として人の命の終わりを見届け、現在は介護福祉士として日常の健康と生活を支える現場にいます。そんな経験から辿り着いた信念があります。それは人生健康第一です。グループホームへ入居する場合も、施設へすべて任せるか家族が全部対応するかの二択ではなく、本人が必要な医療を受けながら家族の生活も守れる役割分担を考えることが大切です。
この記事では、まずグループホームの基本的な役割と医療機関との連携を整理し、施設職員が同行する場合と家族付き添いになる場合、協力医療機関とそれ以外の病院、送迎と院内付き添い・診察同席の違いを見ていきます。そのうえで、重要事項説明書や料金表で確認するところ、通院費用、緊急受診、家族が行けない場合の外部サービス、施設比較の進め方まで具体的に整理します。
最初に見る判断軸は、「グループホームは病院へ連れて行ってくれるのか」をYESかNOだけで確認しないことです。誰が、どの病院へ、どこまで付き添い、何回・何時間まで対応し、いくらかかるのかまで分けます。現在の通院先と受診頻度を候補施設へ伝え、本人に必要な支援と家族が担える範囲を照らし合わせることで、入居後の「こんなはずではなかった」を減らしやすくなります。
この記事のポイント
- グループホームの通院対応が施設ごとに違う理由がわかる
- 協力医療機関と職員同行が同じ意味ではないことが理解できる
- 送迎・診察同席・追加費用で確認するところがわかる
- 家族が付き添えない場合の施設選びと補完方法が理解できる
グループホームの通院対応は施設で違う
- グループホームは生活を支える介護サービス
- 協力医療機関があっても同行とは別
- 送迎と院内付き添いを分けて確認する
- 定期受診と緊急受診では役割が変わる
グループホームは生活を支える介護サービス
認知症対応型共同生活介護、一般にグループホームと呼ばれるサービスは、認知症のある高齢者が少人数で共同生活を送りながら、食事・入浴・排泄などの日常生活上の支援や機能訓練を受ける介護サービスです。厚生労働省の介護サービス情報公表システムのグループホーム解説でも、1つの共同生活住居で5~9人の利用者が介護スタッフと生活するサービスとして案内されています。
つまり、グループホームは病院や診療所ではありません。施設内で健康状態を見守り、必要な医療につなげることは重要ですが、「入居者の外部通院はすべて施設職員が送迎し、診察終了まで無料で付き添う」という全国一律のサービスではありません。施設の運営方針、人員配置、協力医療機関との関係、本人の状態、通院先までの距離や受診頻度によって実際の対応が変わります。
たとえば、近隣の医療機関なら施設職員が同行できる一方で、遠方の大学病院や以前から通っている専門外来は家族対応になる施設があります。反対に、一定の条件や追加費用を設けたうえで職員が同行する施設もあります。同じ「グループホーム」という名称でも、通院の扱いは一律ではないため、施設のパンフレットに医療連携と書かれているだけでは家族の通院負担まで判断できません。
「施設に入れば、食事も入浴も見守りも任せられるのだから、通院も同じだと思っていました。」
そこは分けて考える必要があります。施設内の日常生活介護と、職員が一人の入居者に付き添って施設外へ数時間出ることでは必要な人員が違います。病院の待ち時間が長くなれば、職員が施設を離れる時間も長くなります。そのため、施設側が「原則家族付き添い」という方針を取ることがあります。
グループホームへ入居するだけで通院付き添いまで自動的に施設対応になるとは考えず、現在の通院状況を入居前に伝えて確認することが重要です。
確認する時は、「月1回、内科へ通っています」「3か月に1回、認知症専門外来があります」「整形外科は施設から車で40分ほどです」というように具体的に伝えます。施設側も実際の受診先や頻度が分からなければ正確な回答をしにくいため、「通院対応はありますか」という一般的な質問より、親の現在の予定を提示した方が入居後の役割分担をイメージしやすくなります。
協力医療機関があっても同行とは別
グループホームには、入居者の病状が急変した場合などに備えて協力医療機関を定める仕組みがあります。現在の基準では、病状急変時などに医師や看護職員が相談対応できる体制や、施設から診療を求められた場合に診療できる体制を確保する医療機関を定めるよう努めることが示されています。医療との連携体制があるかどうかは、施設を選ぶうえで大切な確認項目です。
しかし、「協力医療機関があること」と「そこへの定期通院へ職員が毎回無料同行すること」は同じではありません。協力医療機関は、病状が変わった時に相談や診療につなぐための医療連携という意味があります。そこから自動的に、外来受診の送迎・待合室での見守り・診察室への同席・会計・薬局まで職員が担当すると判断することはできません。
さらに、協力医療機関と、親が以前から通っている病院を分ける必要があります。施設の協力医療機関には対応できても、片道1時間かかる大学病院や専門外来までは職員同行できない場合があります。入居後も現在の主治医を続けたいのか、施設近くの医療機関へ変更できるのかによっても、施設選びの条件は変わります。
「協力病院が決まっているなら、その病院には職員さんが連れて行ってくれるのでは?」
そうとは限りません。「協力医療機関への受診は誰が付き添いますか」と一段深く確認してください。さらに、「それ以外の医療機関はどうなりますか」「現在のかかりつけ医を続ける場合は誰が対応しますか」と聞けば、施設が考えている通院対応の範囲がかなり見えてきます。
協力医療機関の有無と、通院時の送迎・院内付き添い・診察同席は、それぞれ別の確認項目です。
訪問診療を取り入れているグループホームなら、内科など一部の受診を施設内で受けられる場合もあります。ただし、眼科・整形外科・専門的な検査など外来受診が残る可能性があります。「訪問診療があるから家族の通院付き添いはゼロになる」と考えるのではなく、現在の診療科のうち何が施設内で対応でき、何が外来として残るのかを分けて確認します。
送迎と院内付き添いを分けて確認する
「病院へ連れて行ってくれますか」という聞き方には注意が必要です。施設側が考える「連れて行く」は、施設車両などで病院の入口まで送るところまでかもしれません。一方、家族が期待する「付き添い」は、受付を済ませ、待合室で一緒に待ち、診察室へ入り、医師から説明を聞き、会計や薬局まで済ませて施設へ戻るところまで含んでいることがあります。
認知症のある親では、この違いが特に重要です。病院まで移動することはできても、診療科の場所が分からない、呼ばれても気づかない、自分の症状をうまく説明できない、医師から言われた内容を覚えていない、薬が変更されたことを施設や家族へ伝えられないということがあります。この場合は「送迎できるか」より「院内で誰が支えるか」の方が重要です。
確認する内容を分けるなら、施設から病院までの移動、車への乗り降り、受付、院内移動、待合室での見守り、診察室への同席、検査への移動、会計、薬局、病院から施設への帰路という順になります。すべてを職員が担当する必要があるとは限りませんが、親が一人で難しい部分だけは誰が担うのか決めておく必要があります。
「送迎できると言われたら、診察が終わるまで付き添ってくれるものだと思ってしまいます。」
そこが入居後の認識違いになりやすいところです。「病院へ送った後、職員は帰りますか」「待合室には残りますか」「診察室へ入りますか」「医師の説明を家族へ共有してもらえますか」と具体的に確認してください。送迎だけでも十分な人と、診察同席まで必要な人では必要な支援がまったく違います。
「通院対応あり」「送迎あり」という言葉だけで判断せず、病院の中でどこまで付き添うのかを必ず確認しましょう。
本人が長年同じ病院へ通い、受付や診察も一人で問題なくできるなら送迎だけでも足りることがあります。一方で、診察内容を覚えにくい場合や治療方針の変更が多い場合は、診察同席や情報共有が重要になります。認知症という診断名だけで必要な支援を決めず、現在どこまで本人ができるのかを具体的に見ていきます。

今まで通っていた病院を入居後も続けられますか?

継続できる場合はありますが、施設職員が付き添えるかは別です。病院名・距離・診療科・受診頻度を伝え、家族対応になる範囲まで確認してください。

職員が診察室まで入ってくれる施設もありますか?

あります。ただし施設の方針、本人の状況、医療機関側の運用などによって異なります。診察同席と診察後の情報共有を分けて聞くと確認しやすくなります。

薬局で薬を受け取るところまでお願いできますか?

施設ごとに違います。会計・薬局まで含むのか、薬の変更内容を誰が確認して施設や家族へ伝えるのかまで聞いておきましょう。

定期受診と緊急受診では役割が変わる
月1回の内科、3か月ごとの専門外来など、予定が決まっている定期受診と、発熱・転倒・意識状態の変化などで急に病院へ行く緊急受診では、施設の対応を分けて確認します。定期受診なら事前に職員配置を調整したり、家族と日程を合わせたりできますが、緊急時はその場で医療機関への相談、救急要請、家族への連絡などが必要になります。
緊急時に確認しておきたいのは、「救急車を呼んでもらえるか」だけではありません。救急車へ職員が同乗するのか、家族は病院へ直接向かうのか、家族が到着するまで職員が病院へ残るのか、入院となった時の手続きを誰が行うのかまで見ておきます。施設が初動を担っても、その後は家族へ引き継ぐ運用になっていることがあります。
定期受診では、距離と時間が対応条件になりやすい点も見逃せません。施設から10分のクリニックへ月1回行く場合と、片道1時間の大学病院へ定期的に通う場合では、職員が施設を離れる時間が大きく違います。予約時間が決まっていても診察が遅れれば、予定より長時間の付き添いになることもあります。
「急な受診なら、さすがに施設で最後まで対応してくれるのでは?」
緊急時も施設ごとの確認が必要です。最初の救急対応は施設で行っても、病院へ搬送された後は家族へ来院を求めることがあります。家族全員が遠方、夜間勤務、日中は電話へ出にくいなどの事情があるなら、そのことも入居前に伝えておいた方が現実的な対応を相談できます。
緊急受診は「救急車を呼んでもらえるか」だけでなく、搬送後に誰が付き添い、誰が医師の説明を受けるのかまで確認しておきましょう。
家族の連絡先についても、第一連絡先だけではなく第二連絡先まで決めておくと安心です。本人の状態が急に変化した時に家族へ連絡がつかないと、施設側も判断に困る場面があります。入居後の通院や急変対応は、施設だけの問題ではなく、施設・医療機関・家族がどうつながるかという仕組みとして考えることが大切です。
入居前に通院条件と家族負担を比べる
- 重要事項説明書と料金表を確認する
- 施設ごとの通院対応を同じ条件で比べる
- 通院同行費と交通費を分けて考える
- 家族が行けない日は外部支援も検討する
- 具体的な通院予定を伝えて施設を選ぶ
親の介護で迷ったときに役立つ情報を、これからも分かりやすく発信していきます。
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重要事項説明書と料金表を確認する
施設見学で「通院には対応しています」と説明されても、できるだけ重要事項説明書、利用契約書、料金表などで確認します。口頭での「対応できます」が、協力医療機関だけを指しているのか、すべての外来を指しているのか、家族が来られない場合だけ職員が対応するのかでは意味が違います。特に入居後も定期通院が続く人は、契約前に条件を具体化しておくことが大切です。
書面で確認したいのは、協力医療機関名、定期通院時の役割、協力医療機関以外への対応、施設車両での送迎、院内付き添い、診察同席、通院介助費、交通費、時間超過料金、入退院時の対応、救急搬送時の対応などです。料金表に「その他実費」「個別対応費」とまとめられている場合は、何が含まれるのか具体的に聞きます。
また、「職員が同行できます」という施設でも、回数・距離・時間に条件が付くことがあります。月に何回までなのか、施設から何km程度までなのか、何時間以上になると家族対応へ切り替わるのか、病院での待ち時間が長くなった場合はどうなるのかまで確認します。現在は受診が少なくても、将来新しい診療科への通院が増える可能性があります。
「契約書に細かい通院条件が書いていなければ、見学時の説明だけでも大丈夫でしょうか?」
家族にとって重要な条件なら、できるだけ書面や料金表と合わせて確認する方が安心です。少なくとも、どの病院へ、どこまで、いくらで対応するのかを家族側でメモしておき、契約前に担当者へ再確認してください。
通院対応は「できる・できない」だけでなく、対象病院・同行範囲・回数・時間・費用まで具体化して確認します。
親の一人暮らしを続けるか、施設を検討するかという段階から整理したい場合は、健さんの親の施設検討と住まい選びを進める方法も参考にしてください。通院対応は、施設選び全体の条件の一つとして見ると整理しやすくなります。
施設ごとの通院対応を同じ条件で比べる
候補施設を比較する時は、「通院対応あり・なし」の2択では情報が足りません。施設Aは協力医療機関なら職員同行、施設Bは原則家族だが有料で職員同行可能、施設Cは病院まで送迎できても院内は家族対応というように、同じ「対応可能」という表現でも中身が違うからです。施設ごとに同じ質問を使うと違いを比べやすくなります。
親が複数の病院へ通っているなら、病院ごとに整理します。たとえば内科は訪問診療へ切り替えられるが、眼科と整形外科は外来が残る、認知症専門外来は半年に1回なので家族が同行できる、といった形です。すべての通院へ同じ対応を求めるのではなく、頻度と重要度を分けると施設側とも相談しやすくなります。
さらに、本人がどこまで一人で受診できるかも比較条件です。病院へ行けても診察内容を覚えられないなら、送迎より診察同席が重要です。車椅子で移乗介助が必要なら、院内付き添い以前に移動手段が重要です。現在の身体状態と認知症の状態を施設へ伝え、「この人の場合にどう対応するか」を聞くことで一般論から具体的な回答へ近づきます。
「月額料金が安い施設を選べばよいと思っていましたが、通院条件まで入れると変わりそうですね。」
変わることがあります。月額料金が少し安くても、家族が毎月仕事を休み、施設まで迎えに行き、病院で数時間待つ必要があるなら時間的な負担は大きくなります。反対に職員同行へ追加費用があっても、家族の生活を崩さずに済むなら、その家庭には合う可能性があります。
施設利用料だけでなく、通院費用と家族が使う時間まで含めて比較すると、入居後の負担を現実的に考えられます。
ただし、通院同行が充実している施設がすべての家庭に最適ということでもありません。家族が近くに住み、重要な診察には直接同席したい家庭なら、原則家族同行でも問題が少ないことがあります。何を優先するかは、親の受診頻度と本人の状態、家族の仕事や距離によって変わります。
| 確認項目 | 施設へ聞くこと | 家族側の判断 |
|---|---|---|
| 定期通院 | 誰が付き添うか | 家族が休める回数か |
| 受診先 | 協力医療機関以外も可能か | 主治医を継続したいか |
| 送迎 | 施設車両等で対応するか | 移動だけで足りるか |
| 院内同行 | 待合室まで残るか | 一人で院内移動できるか |
| 診察同席 | 医師の説明を聞くか | 本人が内容を理解できるか |
| 費用 | 同行費・交通費はいくらか | 月額以外の負担 |
| 緊急時 | 搬送後どこまで対応するか | すぐ来院できるか |

通院が多い親ほど、付き添い条件を施設選びで重視した方がいいですか?

重要度は高くなります。複数科へ定期通院している場合は、病院名・頻度・所要時間を施設へ伝えて、家族対応になる回数を具体的に把握しましょう。

訪問診療があれば外来通院はほとんど不要になりますか?

診療内容によります。内科は施設内で受けられても、専門外来や検査は外来が残ることがあります。現在の診療科ごとに確認してください。

今は通院が少なくても、将来増えることまで聞いておく必要がありますか?

聞いておくと安心です。転倒後の整形外科や眼科など、新しい通院先が増えた場合の基本的な扱いを確認しておくと役割を組み直しやすくなります。
通院同行費と交通費を分けて考える
職員が通院へ同行できる施設でも、追加費用がかかるかどうかは施設ごとに違います。通常サービスの範囲内として対応する、交通費だけ実費とする、職員の付き添い時間に応じて費用を設定する、一定時間を超えた場合だけ追加費用を設定するなど、複数の運用があります。個別施設の料金例を全国共通の相場として考えないことが大切です。
また、本人の診察料や薬代と、通院を支える費用は分けます。通院同行費、本人や職員の公共交通費、施設車両に関する費用、タクシーや介護タクシー代、駐車料金、高速料金、待ち時間が長くなった時の時間超過料金などが別に発生する可能性があります。「通院は有料ですか」という一問だけでは総額を把握できません。
料金を確認するなら、「職員同行そのものはいくらですか」「1時間や30分など時間単位ですか」「病院で待っている時間も加算されますか」「交通費は別ですか」「薬局へ寄る時間は含まれますか」「入退院時も同じ料金ですか」と分けます。定期通院なら1回の金額だけでなく、月や年間で何回利用する可能性があるかまで計算すると負担を想像しやすくなります。
「追加料金がかかるなら、家族が付き添った方が安いですよね。」
金銭だけなら家族同行の方が安い場合はあります。ただ、平日に仕事を休む、遠方から移動する、兄弟のうち一人に通院が集中する、半日から一日を使うという負担もあります。お金だけでなく時間を含めないと、長期的な家族負担は判断できません。
通院付き添いの費用は、1回の金額だけでなく受診頻度と家族が失う時間まで含めて比べることが現実的です。
反対に、家族が近くに住み、重要な診察には直接医師から説明を聞きたい場合は、家族同行を続ける意味もあります。「施設職員へ任せた方が良い」「外部サービスを使うべき」と決めるのではなく、重要な受診は家族、それ以外は施設や外部支援というように分けても構いません。
家族が行けない日は外部支援も検討する
施設が原則家族付き添いでも、仕事や子育て、遠距離などの事情で毎回家族が対応できるとは限りません。その場合は、施設だけで対応できない部分を介護保険外の自費サービスで補える可能性があります。民間サービスには、施設から病院までの移動、院内の付き添い、診察同席、医師とのやり取りの記録、会計や薬局までを相談できる事業者があります。
2026年9月時点で、介護保険外サービスのイチロウでは、老人ホームなどへ入居している人で通院付き添いが必要なケースも利用例として案内されています。病院までの移動手段の手配、院内介助、診察への立ち会い、医師とのやり取りの記録、薬の受け取りなどが案内されているため、施設側の通院対応だけでは足りない場合の選択肢になります。詳しい最新条件はイチロウの病院・通院付き添い公式ページで確認できます。
料金は2026年6月改定後、介護コースのライトプランが日中9時~18時で1時間3,740円(税込)、夜間18時~翌9時で1時間4,488円(税込)、コンシェルジュプランは日中1時間3,960円(税込)、夜間1時間4,752円(税込)と案内されています。原則1回2時間からで交通費も加わるため、時間単価だけではなく利用時間と交通費を含む総額で考えます。
「施設へ入っているのに、さらに外部サービスを使うのはやりすぎでしょうか。」
施設で必要な通院を十分支えられるなら、外部サービスを使う必要はありません。ただ、施設は病院まで送れるが院内までは難しい、家族は重要な診察だけなら行けるが毎月は無理という場合があります。その不足部分だけ外部サービスへ依頼する方法なら、施設か家族かという二択を避けられます。
家族が付き添えない時は、施設の了承を確認したうえで介護保険外サービスを不足部分の補完として使える場合があります。
ただし、外部サービスが対応地域内だからすぐ利用できるとは限りません。施設が外部スタッフへの引き渡しを認めるか、本人の医療情報をどこまで共有できるか、診察室への同席が可能か、医師から聞いた内容を誰へ報告するかなどを確認します。施設・病院・外部サービスの三者で役割がつながらなければ、通院当日に混乱する可能性があります。

親の通院を家族以外へ頼む方法や費用を詳しく整理したい方は、健さんの親の通院に付き添えない時の対策|代行サービスと費用を比較も参考にしてください。送迎だけ必要なのか、院内付き添いや診察同席まで必要なのかを分けると、使うサービスを絞りやすくなります。
| 方法 | 向く場面 | 確認すること |
|---|---|---|
| 施設職員同行 | 施設の対応範囲内 | 院内・診察まで含むか |
| 家族同行 | 重要な説明を直接聞きたい | 仕事・移動負担 |
| 介護タクシー等 | 移動手段が主な課題 | 院内支援の有無 |
| 自費付き添い | 家族が行けず院内支援も必要 | 時間・交通費・対応地域 |
| 訪問診療 | 施設内で診療可能 | 外来が残る診療科 |
| 組み合わせ | 受診ごとに支援が違う | 役割と情報共有 |
具体的な通院予定を伝えて施設を選ぶ
グループホームを見学する時は、「通院対応していますか」という質問だけで終わらせず、親の現在の状況をそのまま伝えます。「月1回○○病院の内科へ通っています」「3か月に1回、片道40分の専門外来があります」「車椅子で院内移動にも介助が必要です」「本人だけでは医師の説明を覚えられません」というように具体化すると、施設側も対応できる範囲を答えやすくなります。
そのうえで、協力医療機関への通院、現在のかかりつけ医、院内付き添い、診察同席、会計・薬局、距離・時間制限、追加料金、緊急搬送という順で確認します。候補施設すべてに同じ内容を質問してメモを残せば、「A施設は職員同行あり」「B施設は原則家族」「C施設は有料なら対応可能」と条件差が見えやすくなります。
家族が施設探しに慣れていない場合は、候補施設を一つずつ探し、空室・料金・認知症対応・医療連携・通院条件まで調べる作業そのものが負担になります。老人ホーム紹介サービスを利用する場合は、「認知症対応」「予算」だけではなく、「平日の通院に家族が付き添えない」「現在の主治医を続けたい」「職員同行のある施設を比較したい」と具体的な希望を伝えると、相談の軸になります。
「通院条件まで見ながら施設を探すのは、かなり大変そうです。」
家族だけですべてを一から調べる必要はありません。紹介サービスや相談窓口を使って候補を整理し、最後は候補施設へ直接確認するという役割分担もできます。ただし、紹介担当者から「通院対応できます」と聞いただけで契約せず、重要事項説明書や料金表、施設担当者への確認まで行ってください。
探すべきなのは単に「病院へ連れて行ってくれる施設」ではなく、親の実際の通院条件と家族の生活に合う施設です。
施設選びでは、今の状態だけでなく今後も見ます。現在は半年に1回の受診だけでも、転倒後の整形外科、眼科の定期検査、認知症の進行に伴う専門外来などが増える可能性があります。その時に家族が毎回対応できるのか、施設側でどこまで補えるのかを聞いておくと、状況が変わった時にも支援を組み直しやすくなります。
老人ホーム紹介サービスを使う場合も、「通院対応がある施設を必ず紹介してもらえる」と保証されるものではありません。通院条件を希望として伝え、候補を絞る材料として利用し、その後は施設へ直接確認します。家族にとって重要な条件ほど、紹介サービスだけで確認を完結させないことが大切です。

施設紹介サービスに通院条件まで伝えてもいいですか?

伝えて構いません。病院名、通院頻度、家族が付き添える回数まで伝えると、候補施設を比べる条件として具体化しやすくなります。

紹介担当者が対応できると言えば、そのまま契約して大丈夫ですか?

最終確認は施設へ直接行います。対象病院、同行範囲、家族対応になる条件、追加料金を重要事項説明書や料金表でも確認してから判断しましょう。

家族が近くに住んでいても通院条件は確認した方がいいですか?

確認しておくと安心です。今は家族が動けても、仕事や体調、家族構成が変わった時に施設側でどこまで補えるか分かっていれば役割を組み直しやすくなります。

グループホームの通院は入居前確認が大切
グループホームは病院へ連れて行ってくれるのかという疑問に、全国一律のYES・NOはありません。定期通院へ職員が同行する施設もあれば、通院・往診は原則家族対応とする施設、協力医療機関だけ施設対応とする施設、追加費用を払えば職員同行を相談できる施設などがあります。そのため、グループホームという施設種別だけを見て「ここなら通院も全部任せられる」と判断しないことが大切です。
確認するときは、誰が病院まで連れて行くのか、送迎だけか院内まで付き添うのか、診察室へ同席するのか、医師からの説明を誰が聞くのか、薬局まで対応するのかを分けます。さらに、協力医療機関以外の病院、現在のかかりつけ医、遠方の専門外来、通院回数、距離、待ち時間、緊急搬送時の対応まで見ることで、家族の役割が具体的になります。
費用についても施設の月額利用料だけでは判断できません。職員の通院同行費、本人と職員の交通費、タクシーや介護タクシー代、駐車料金、時間超過料金などが発生する可能性があります。一方で、家族が毎回仕事を休み、遠方から移動し、病院で半日待つなら、その時間的負担も見逃せません。親の通院頻度と家族が実際に対応できる回数を基準に比べることが重要です。
家族が通院へ付き添えないからといって、すぐに入居を諦める必要はありません。施設職員へ頼める部分、訪問診療へ切り替えられる部分、家族が担当する重要な受診、介護保険外サービスで補う部分を分ければ、通院を継続できる可能性があります。最初から一人の家族が全部担う仕組みにせず、本人の医療を途切れさせず家族の生活も守れる組み合わせを考えてください。
健さんの視点コラム
グループホームへ入居すると、食事、排泄、入浴、見守りなど、家庭で家族が担っていた介護の多くを施設へ任せられるようになります。それだけに、「施設へ入れば通院も含めて介護はすべて任せられる」と考えてしまうのは自然なことです。しかし、実際には通院が家族の役割として残る施設もあり、月に何度も病院があれば入居後も仕事との調整が続くことがあります。
本人にも事情があります。長年診てもらってきた主治医を変えたくない、少し遠くても専門外来を続けたい、顔なじみの医師なら認知症があっても安心できるということがあります。反対に、移動そのものが負担になってきたため、近くの医療機関や訪問診療へ変えた方が生活しやすい場合もあります。家族側の都合だけでも、本人の希望だけでも決めきれないところです。
そこで、施設は日常生活を支える、医療機関は必要な診療を行う、家族は本人の希望やこれまでの経過をつなぐ、必要なら外部サービスが足りない付き添いを補うというように役割を分けます。介護の現場でも、一つの人やサービスへ全部を背負わせるより、それぞれができる部分をつなげた方が生活を継続しやすい場面があります。
人生健康第一とは、親の通院を何が何でも家族だけで守り抜くことではありません。本人が必要な医療を受けられる状態を保ちながら、支える家族の仕事、睡眠、家庭生活まで壊さない形を作ることです。家族が付き添えない日があることを責めるのではなく、その日でも通院できる方法を事前に準備しておく方が、長く続く介護には現実的です。
施設選びの段階で通院条件を詳しく聞くことは、細かすぎる確認ではありません。入居後の生活を具体的に考えているからこそ必要な確認です。現在の病院、受診頻度、本人が一人でできること、家族ができることと難しいことを施設へ伝え、最初から役割を合わせておけば、急な受診や家族の予定変更が起きた時にも支え方を組み直しやすくなります。
介護は、家族だけで抱え続けるものではありません。私たち介護職は、ご本人だけでなく、支えるご家族のためにもいます。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の介護方針や制度利用を断定するものではありません。介護の方法や利用できる制度、支援内容はご本人の状態や地域の状況によって異なります。具体的な判断については、医療機関、地域包括支援センター、ケアマネジャーなどの専門職へご相談ください。
